11月27日
 4時に起きて足をほぐす。6時半まで真っ暗闇だ。あらかじめミキサーで砕いた玄米で梅おかゆを作り、スーパーで買った納豆を食べて7時40分に出発した。ここからは歩道になっていて、2キロの距離だが1時間20分かかると書いてある。俺はそれよりも遅いかもしれない。まだ2日目だし遅いからといって悪いことは一切ないからだ。むしろのんびりいくほうがよいと思う。石の階段登りながら発見した。登るとき片足を階段にかけてその足の膝をしっかりと伸ばすようにすると疲労しにくい。
 結局は2キロの登りをチョコレートや飴をたべながら休憩をちょくちょく入れて2時間かかった。納経所のおばちゃんに「遅かったねー」といわれた。「初めてから2日目なので 調整中なんですよー」と言ったら「うちの息子も88カ所やったんだけど下りで膝を痛めちゃってね。気を付けないといけないよ」とアドバイスして頂き、しょうが湯とお菓子も頂いた。
 
横峰寺の山門 横峰寺本堂

 下りはかなりハードだったので膝を痛めないようにかなりゆっくり降りた(10キロを約4時間)。おかげで2日目も膝は快調である。61番香園寺は寺とは思えないまるで公共の美術館かと思えるような鉄筋コンクリートの本堂で2階が大仏のある豪華な大師堂になっている。俺は和風の本堂が好きだな。豪華さにこだわってそうなのでさぞかし物欲の旺盛な住職なのだろう。
 
横峰寺の登り 寺までの距離を教えてくれる丁石。一丁は109mである。
横峰寺を降りたところにある61番の奥の院
紅葉が綺麗でおばあちゃん達が紅葉を楽しんでいた。何人かに「お賽銭です」と、小銭を頂いた。
61番香園寺の本堂兼大師堂の建物。公立美術館のような重厚な建物の2階には豪華な大仏が・・・
寺は和風で落ち着きがあるほうが好き。

 スーパーで買ったおかずとごはんを62番の宝寿寺で食べる。納経所では判衣代200円を接待して頂いた。納経所の方にこの代金を接待して頂いたのは初めてである。とても笑顔の良い方だった。
 64番前神寺に着いたときには6時近かったので納経所は閉まっている。そして近くの湯の川温泉につかる。温泉ではほとんどのお客さん同士が顔なじみで、着替えの時に遍路のことで「俺にはできねぇー。若いのに偉いなー」と誉められまくって恥ずかしかった。ついでに体重を計ると4キロ減って56キロになっていた。ザックの重さは17.5キロだった。前回とおなじぐらいだが今度の方がずっと軽く感じる。
 札所のそばでテントを張る。先にテントを張っていたお遍路さんにチョコレートを頂く。

12月28日
 途中何度か接待を頂き、番外霊場延命寺に午後5時30分に到着。そばの四国の道休憩所でテントを張ることにした。ここには空海(弘法大師)の植えたと言われる松の巨木(30年ぐらい前に枯れたが太い幹などがある)がある。目の前に小さなスーパーがあったので、何か面白いものを探しにはいった。そこで酒粕を買うとレジのおっちゃんからいなり寿司を頂いた。
 
伊予桜井駅で会った自転車の人に11号線に出たとたんに偶然ばったり会う。「不思議な縁ですね」とお互いお大師様の力を感じた。またこの人とは香川で偶然に会う。 空海の植えた松が枯れた後、丁寧に保存している。
霊木だからなのか写真に不思議な霧のようなものが写っているぞ。

 晩飯に酒粕+高野豆腐+カットワカメの特製インスタントかす味噌汁をつくったが、実にうまくて体も良く暖まる。
 思えば歩くしかする事がないので楽しみは食べるぐらいしかない。カレーまんやきつねうどん、あるいているときもチョコレートやアーモンド、もらった飴など。今日一日常に何か口に入っていたような気がする。そんなんではいけない気がする。
 万歩計を見ると本日43000歩 距離は27kmだった。65番三角寺までには64番から45km離れている。

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